『はたらく。を学ぶスクール』11/14(土) 3時限目開催報告レポート
1時限目にワーク型セミナーを、2時限目に企業訪問ツアーを行ってきた「はたらく。を学ぶスクール」。
11/14(土)に開催された3時限目は中区本川町にあるシェアオフィス『ポートインク』を会場にして、トークセッションを行いました。
講師として来てくださったのは、
株式会社KDDIウェブコミュニケーションズの長嶋亜紀さんと、
株式会社弘法の政岡義也さん。
テーマを「理想の働き方から考えるリモートワーク」とし、テレワーク・リモートワークについて、お二人のお話を中心にあらためて考えていきました。
△株式会社KDDIウェブコミュニケーションズ
WEBサービス事業本部 長嶋 亜紀さん
△株式会社弘法
取締役員 営業統括マネージャー 政岡 義也 さん
この日はFMはつかいちさんも取材に来てくださり、賑やかな雰囲気でトークがスタート。
まずはMCの山本千帆里さん(FMはつかいちパーソナリティ)からお二人の紹介があり、どうしてリモートワークを取り入れることになったのか、そのきっかけを教えていただきました。
△FMはつかいち
パーソナリティ 山本 千帆里さん
働くお母さん。
リモートワーク未経験の目線からゲストにお話を聞いてくださいました!
1.リモートワークを取り入れたきっかけは?
入社6年目の長嶋さんは、なんと当初からリモートワークでお仕事をされているのだそう!
会社の方針としても、背景にはオリンピック開催予定だった2020年に向けて、
「ネットを使い東京に行かなくても仕事ができる環境を」というような動きがあったからなのだとおっしゃっていました。
また、政岡さんの会社では、ある女性社員さんが怪我をして出勤できなくなったことがきっかけで、
「じゃあリモートならできるのでは?」と、オンラインで仕事をする機運が高まったのだとお話しくださいました。
どちらの会社でも、そのような流れは以前からあったものの、やはりこのコロナ禍を経て急速に「リモートワークが当たり前」のような雰囲気になっていったのだそうです。
長嶋さんの会社では、以前は5%ぐらいの社員さんがリモートワークだったのに対し、今では95%の社員さんがリモートワークでお仕事をされているとのことでした。
2.長嶋さん、政岡さんの働き方についてご紹介
「リモートワーク」「テレワーク」、言葉としてはよく耳にするものの、果たしてどのように会社で取り入れているのか?
想像できないところも多々あるので、その内容を具体的に教えていただきました。
長嶋さんの場合は、オンライン上にいくつかの部屋があり、長嶋さん自身は誰でも出入り自由な部屋でお仕事をされているそうです。
集中してお仕事をされる時もあれば、誰かが入ってきて雑談をする場合もあるのだそう。
他部署の仕事内容を把握しておきたい時はそちらのミーティングルームに入ることもあるし、わりと自由に出入りしているとのことでした。
なかなかそれぞれの動きが見えづらい部分もあるので、誰が入っているのか誰が退出しているのかは一目でわかるような設定にしているそうです。
一方政岡さんは、会社に出勤し人と対面をしつつリモートワークを取り入れているパターン。
以前はお客様のところに営業で向かうことも多く、移動時間を考慮して10時にアポを取る。
というスケジュールでしたが、webで朝イチにお客様と打ち合わせを行うなど移動時間削減の効果もあるそうです。
もちろんお客様のところに営業に向かうことも多いので、例えば朝イチの訪問であれば早めにお客様のところに向かい、出先からオンラインで朝礼に出席するというような行動形態をとっているとのこと。
政岡さんの会社では一人一台スマートフォンが支給されていて、それでほぼすべての連絡業務が完結してしまうため、会社の固定電話はないのだそうです。
長嶋さんの会社はまさに先進的な働き方、
政岡さんの会社はIT化を考える企業さんがまず目指すところというような印象を受けました。
もちろん、それらのシステムを取り入れるためには社員さんの能力も問われることになってきます。
そのへんについてはどうですか?
年齢層の高い社員さんはついていけるのですか?
とMCの山本さんが質問したところ、結構皆さん若い社員さんに聞きながらマスターしているのだそうです。
「それがコミュニケーションにもなっていますよ」と教えてくださり、思わぬところに思わぬ良い点があるのかもなとも感じました。
3.リモートワークのメリット・デメリットとは?
また、一番聞いてみたかった「メリット・デメリット」については、お二人とも非常に多くのことを教えてくださいました。
長嶋さんがあげてくださったのは、「住環境を変えずに仕事ができること」。
自宅で仕事ができるのはもちろんのこと、「会社の都合に合わせて引っ越す」のではなく、「自身が住みたい場所、望むライフスタイルに合わせて仕事ができる」のが最大のメリットだと話してくださいました。
長嶋さんの会社のメンバーは大好きな宮古島に移住してお仕事をされている人もいるのだそうです。
政岡さんがあげてくださったのは、「時間と場所にとらわれなくてすむようになったこと」。
とくに子育て中の女性社員さんからは、
「通勤時間がなくなって子どもの送迎を、余裕を持ってできるようになった」
「自宅で仕事をすることで合間に家事ができ、効率の良い時間の使い方ができるようになった」
と喜びの声が多く寄せられたそうです。
近年では新卒採用の際に「御社ではリモートワークを取り入れていますか」と学生さんから質問をされることも多々あるようで、「これからの時代はマストな項目になってくるのでは」と話してくださいました。
△出・退勤時間がなくなったことで、家族との時間をより取れるように!
良いところばかりのように思えるリモートワークですが、デメリットももちろんあるのだそう。
長嶋さんは、コミュニケーションの取りづらさと自己管理の厳しさを、
政岡さんは集中力の持続とオンオフの切り替えの難しさをあげてくださいました。
長嶋さんがあげてくださったコミュニケーションの取りづらさは、やはり顔が見えづらい環境のため、「言わなくてもわかるだろう」という雰囲気が作りづらい状況になるのだそうです。
改善するためには「自分から情報を取りに行く、アクティブな行動を増やすこと」が大切だそう。
またミーティングでは、特別な理由がある場合を除いて社員全員顔を出して参加するよう決められているとのこと。
「普通の会議で顔を隠して参加する人はいないですよね」という言葉に思わず納得。
さらに「テキストベースでのやり取りが多くなるので、行間を読み過ぎないことも大事です。返信が遅いけど嫌われているんじゃないかとか、裏を返せばこういう意味なのかもなど、憶測で文面を捉えないこと。言葉を言葉通りに受け取らないと」とお話しくださり、確かに!と、大きくうなずいてしまいました。
自己管理の厳しさやオンオフの切り替えの難しさについては、お二人ともに感じているようでした。
自宅にいるとどうしても線引きが曖昧になるため、意図して切り替えができるように自身のルールを決めることが重要になってくるようです。
長嶋さんは「着替えたり、女性ならメイクをするのも切り替えの手段のひとつ。あとは、周囲(一緒に暮らす家族など)から理解を得ることも必要」というヒントを、
政岡さんは「集中できないならカフェなどで仕事をするのもあり。また、若い社員さんは一人で仕事をしていると“これで合ってるのかな”と不安になることもあるので、時には連絡を取るのも大事」と教えてくださいました。
リモートワークは仕事の生産性をあげるための手段のひとつであり、「会社にいるよりパフォーマンスが下がるようであれば意味をなさない」という結論にも、非常に納得しました。
4.理想の働き方に欠かせないポイントは?
とにかく数えきれないほどの金言が散りばめられていたこの会ですが、最後に参加者全員で「自分の理想の働き方に欠かせない5つのポイント」を書き出すワークを行いました。
自己実現、人とのつながり、収入、社会参加の喜び…
皆さん書き出したことはそれぞれでしたが、リモートワークという新しい選択肢の詳細を知って、今までになかった価値観が生まれた人も多くいたようでした。
長嶋さんは「やりがい、お金、人間関係、この三本の矢のうちふたつが揃っていれば仕事は長く続けられると聞いたことがあります。あと、愚痴を課題に変えられるマインドを持っていたいですね」と、にっこり。
政岡さんは「自分で時間管理ができること、場所を選べること、色々ポイントはあるけど“仕事が嫌ではない”と思えるなら、それはその人にとって向いているんじゃないかと思う」とお話しくださり、その言葉に勇気づけられた参加者さんもいたようでした。
長嶋さんの5つのポイント
1.その先の世界が想像できること(大事にしてるものにつながっているか?)
2.やりがい / 人 / お金のうち2本があること
3.グチを課題にかえること
4.楽しむ
5.誰かの味方になる 誰かを味方にする
政岡さんの5つのポイント
1.自分で時間管理できる
2.場所を選べる
3.仕事になれる
4.「仕事が嫌ではない」
5.コミュニケーション
セッション終了後はハローワークの賢い使い方と現在の求人状況等を案内。
ハローワークでは、リモートワークが出来るかどうかの条件でも、求人情報を検索できますよ◎
その後はおのおの講師のお二人に質問したり、広島労働局の方に話を伺ったりと自由に過ごしていただきました。
参加者の皆さんも、主催者である私たちも目からウロコ!の情報がぎっしりだった3時限目、とても有意義な会になったのではないかと思います。
▽YouTubeにてイベントの様子を公開いたしました!
家事や作業のながら見にもおすすめです♪
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次回は12/11の4時限目、初となる夜学で「求職いきぬきナイト」を開催します。
求職、休職、今の働き方に疑問を持っている時にこそ考えたい、「自分らしい働き方」のヒントが盛りだくさん!
3名のゲストを迎え、同じくポートインクにてトークイベントを行います。
あなたの疑問・お悩みについても一緒にお話します。
求職・休職中の人のみならず在職中の人ももちろん参加OK。
参加は年齢、性別問わずご参加可能です。
親御さんの参加ももちろんOKです♪
ぜひ日頃の息抜きに、お気軽にお越しください。
たくさんのご参加、お待ちしています!
▽4時限目についてはこちら
【過去のイベントレポートはこちら】
9/17(木)1時限目「自分らしい仕事みつけま専科」開催レポートはこちら
10/23(金)2時限目「ものづくりを仕事にしま専科」開催レポートはこちら
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ハーストーリィプラスではまだまだ‼
『はたらく。』について様々な支援を行ってまいります。
2021年2月20日(土)13:30~15:30
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『ミライのミチスジを描く。オンラインセミナー&合同企業説明会』
【HP】
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