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2021就職氷河期世代活躍支援プロジェクト

クライアント/広島労働局

2021.9.10

9/4就職氷河期世代活躍支援プロジェクト 「キャリア棚卸ワークショップ&仕事にまつわる個別相談会」オンライン開催レポート

8月21日(土)に行われた、「キャリア棚卸ワークショップ&仕事にまつわる個別相談会」

翌々週の9/4(土)は東部版として福山「まなびの館ローズコム」で同会の開催を予定しておりましたが、緊急事態宣言発出のため、急遽オンラインに変更となりました。

 

 

もともと東部にお住まいで参加を考えてくださっていた人に加え、地域の縛りがなくなったことで、前回足を運びそこねてしまった人なども参加。変更点が多々ありご迷惑をおかけしてしまいましたが、より多くの方にご参加いただき、有意義な会となりました。

講師を務めてくださったのは、前回と同様、キャリアコンサルティング総研株式会社代表取締役の佐野真子さん。「人生を楽しみ、経験から学ぶ」をモットーにしたキャリアカウンセリングで、「視点が変わった」「人生が楽しくなった」という定評のある先生です。

 

 

 

今回も「思い込みのキャリアを手放し、本当の自分と出会う」を演題にし、ワークショップを中心に貴重なお話を伺いました。まずは、「キャリア」とは、職業上の経験だけではなく人生経験も含んだ「轍(わだち)」を指すというお話、アメリカの心理学者ダグラス・ホールが提唱した「プロティアンキャリア」のお話など、キャリアの定義や今後求められてくるキャリア像について聞かせてくださいました。

 

 

ワークショップの中心となるのは、自身の「興味」と「能力」と「価値観」に気づく三本柱。これら3つが交わるところに目指すべき方向があるとして、「興味」の傾向を知るワークでは6つのタイプに分類して考える「リアセック」を、「能力」に気づくワークとして人生の流れと満足度を洗い出す「ライフラインチャート」を、そして「価値観」を知るワークとして人生の大海原にどんな錨(いかり)をおろすのか見つめ直す「キャリアアンカー」のワークを行いました。

 

ワークショップの後は、広島労働局の志田さんから参加者の皆さんに挨拶をいただき、休憩ののち、事前に寄せられた質問タイムへと移りました。

 

本来であれば会場にて、キャリアカウンセリングの先生と、広島労働局の担当者さんに、就職・転職の悩みなどを個別相談できる予定だったのですが、オンラインということで公開質問のコーナーに。一人一人じっくりの時間は取れませんでしたが、公開ということで同じ悩みを持つ人と回答をシェアできるメリットもありました。

寄せられた相談は以下の通りです。

 

 

【キャリアカウンセリングの先生へ】

  •  
  • 本当に自分に向いていて、目標を持って臨める仕事を見つけるにはどうしたらいいでしょうか?
  •  

佐野:天職というものを考える時、サニー・ハンセン先生の「天職とはあなたの深い喜びと世界の窮乏が交わるところ」という言葉が浮かびます。自身が喜びを感じる部分と、世界(周り)が困っているところ、この2つをポイントに仕事を考えてみてはどうでしょうか。

 

  • 今後も長く働き続けたいけど、将来のビジョンが見えない。対処法を教えてほしいです。
  •  

佐野:収入のある60歳以上にアンケートを行った結果、「仕事があるうちは出来る限り働きたい」と答えた人は4割になるそうです。あなたが“働き続けたい”と考える理由はなんですか?収入なのか、やりがいなのか、そこを見つめ直すことで、ビジョンもおのずと浮かんでくると思います。

 

  • 大手企業で管理職として勤務してきました。今後は今までの経験を生かしキャリアコンサルタントを目指したいです。求人はどれほどあるでしょうか?
  •  

佐野:キャリアコンサルタントの需要は一定数あり、求人サイトで検索しても割と出てきます。またそれだけでなく、私個人としては、“仕事を創っていく”ことも重要視しています。例えば企業内で病休を考える人が出た時、心身の病を支える医療従事者がいたとしても、具体的な働き方やキャリアを一緒に考えるコンサルタントがいない場合があります。支援を必要としている方にキャリアコンサルティングを届けたいと考えていますので、私はそこの開拓を頑張っています。

 

  • 働きたい思いはあるがメンタル面が不安。自信を持ち、前向きに行動するにはどうしたらいいでしょうか。
  •  

佐野:メンタル面の不安は皆さん抱えていると思います。むしろ「私は鋼のメンタルです」と言い切れる人のほうが少ないのではないでしょうか。落ち込んでしまうことは当然あるけれど、どんな時に必要以上に負荷がかかったと感じるのかは人によって異なります。何をきっかけに落ち込みやすいのか、そこから立ち直る際にご自身にとってどのような支援が必要なのかを知ることは大事です。自信を持って前向きに行動するためにも、まずは周囲からのサポートを躊躇せず、不安に思ったら一人で抱え込まずに相談できる環境を整えましょう。落ち込んだ際に、回復していく力(レジリエンス)を知り、トレーニングしていくことも大切です。

 

【広島労働局担当者さんへの質問】

 

  • 雇用契約が不安定で不安を感じています。再就職するにはどのような分野で探せばいいか、どんな準備をしたらいいかが知りたいです。
  •  

志田:「確実に雇用関係が安定している」と言い切れる職場のほうが少ないと思います。安定という意味で、まずは非正規雇用でなく正規雇用(正社員)を探してみましょう。仕事探しについては職業情報提供サイト(日本版O-NET/https://shigoto.mhlw.go.jp)やハローワークもご活用ください。

 

  • 現在就いている業務(就業2年目)は、仕事の幅が広すぎて対応できない場合があります。相談する場所もなくて困っています。
  •  

志田:2年目ということで、まだ経験が積めていないのかもしれませんね。けれど、中小企業において一人の担当で仕事が多岐にわたることは大いにあるので、職場内に相談できる人がいない場合は、同業の人に相談してみるのもひとつの手段だと思います。あまりに内容に無理がある場合は、上司に話してみることも考えてみてはどうでしょうか。

 

  • 事務職員として長年就業しているが、自分の適性に合っているかがわかりません。
  •  

志田:現在の仕事に就いて30年以上勤務している私も、合っているかどうかはわからないままです。「天職だ」と感じられるのは、アスリートなど一部の人だけなのかもしれません。けれど長くその仕事をしているうちに、拓けてくる部分もあると思うので、まずは目の前のことに一生懸命取り組んでみてはいかがでしょうか。また、自身の適性を知りたい場合は、佐野先生が行っているようなキャリアコンサルティングを受けてみるのも良いと思います。先に述べた職業情報サイトやハローワークでも適性を知る取り組みを行っていますので、気軽にご利用ください。

 

  • うつ病で求職中。転職を考えているがどのように退職を申し出たらいいか、また、転職先に病気について伝えるか悩み中です。自分に向く職業はどのように見つけたらいいのでしょう。
  •  

志田:退職についてはどれくらい前に申告せねばいけないなど、各社の就業規定があると思いますのでそれにのっとってください。転職先に病気について伝えるかどうかは、ご自身が今後どちらが働きやすいか(言っておいたほうが楽か、そうでないか)考えて決めるといいかもしれません。自分に向く職業での転職をお考えなら、各種職業スキルや知識が得られる職業訓練(ハロートレーニング)を活用するのもいいと思います。

 

簡単にではありますが、佐野さん&志田さんからは、上記のような回答をいただきました。

 

ちなみにこの会は、就職氷河期世代の方の就職・正社員化の実現、多様な社会参加への実現を目指した「就職氷河期世代活躍支援プラットフォーム」事業の一環として行っています。

 

今後も10/29(金)に広島エリア11/13(土)に福山エリア、各日程15社が参加する合同企業面接会をオンラインで開催予定です。ぜひご参加ください。

詳しくは特設HPをチェックしてくださいね!

https://hs-plus.jp/hyoga/

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