さとうみどりのイラストレーター物語

VOL.5・・・2001.11.05


イラストレーターの仕事…レギュラーの仕事がたった1本

イラスト・さとうみどり
当時、女性画とテーマを決めて
キャラを作りその人の動きを
何パターンも想定して描く
作業をしていた。
締め切りの日までのプレッシャーはすごいが
ラフを出して1週間くらいで仕事は完了してしまうので
出した後がどうしようもないあせりが襲ってくる。
納期にあわせて作業を進めているときは
テーマがあるのでくる日も来る日もそのテーマに沿ってかけば
いいのだが、「さあフリーに描いてみましょう」と白い紙の前に
向かうと何も案がでないのだ。
いったい私は何がかきたいんだろ?どの手法があってるのだろう?
それもわからない。全国紙で活躍してるイラストレーターのクレジットを
見て研究。仕事もらってる人ってそれがわかって描いてるんだろうか?
毎回そんなとこばっか見ながら雑誌を買ってた。
アンアンに描いてるこの人はどうやって仕事を得たんだろう。
わからないから色んな雑誌を見て自分なりに想像を膨らませていった
当時アンアンなどの表紙を飾っていた飯田淳さん。
パーソンズの専属をもう何年も続けてるな!こんなイラストレーターになりたいな!
とりあえずなりたい自分を勝手に想像。そして真似してみることにした。使ってる画材、構図、すべて真似してみた。仕事で使うわけではないから誰にも迷惑はかけない。
それよりなにより真似したってわからないほどの力量の差。そうやって浮かばない時には色んなイラストレーターの描きかたを真似してみた。その中で自分にあってるもの、楽に描けるもの見つけよう。
まずはそこからでいいか。
そういえば私の得意な描きかたは昔美術の授業でもやったこともある
クロッキーだった。
デッサンとは違いほんの数分間で1本の線で人物を書く。
人物が描けるイラストレーターになろう!それも女性を
なんとなくそうきめ、仕事のない日はノルマ最低3点女性の絵を
描くことにした。
油断するとすぐさぼってしまう自分の性格にムチを打つために。
方向性はなんとなく決めた。
だけどそれで気に入る絵がかけるとは限らない。
切り絵、クレヨン、水彩、パステル、色鉛筆、アクリル絵の具、鉛筆
この当時の私の絵は本当に多種多様だ。そしてどれもこれも
かじっては画材を変えるので本当にお粗末な出来だ。
もっといい絵を!もっといい絵をと焦れば焦るほど
自分のタッチが決まらない。
イラスト・さとうみどり
何の画材が自分にあうのかも
分からなかった。これは張り絵。
色紙を切りかたちに合わせて
張っていったもの。
しかしこんなめんどくさい事
よくやってたなって感心する。


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イラストレーター・さとうみどり

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